ずっと訪れてみたかった
モロッコ北部にある青い街。
まるで
おとぎ話の中に登場しそうなこの青い街、シャウエン(正式名称はChefchaouen)に、
滞在中のフェズ(Fes)から日帰りで行ってきました。
シャウエン行きのバスは、
滞在中のフェズの旧市街にある宿から
徒歩10分ほどのところにあるCTMのバスターミナル(GPS︰34.064661, -4.98683)、
及び新市街にあるCTMのバスターミナル(GPS:34.031489, -4.99645)から発着。
※旧市街発のバスは、新市街のターミナルを経由してシャウエンへ向かいます
まだ夜明け前で
暗い中やって来た旧市街のバスターミナル。
バスターミナルの建物内に入って少し歩いてから
左手側にチケットオフィスがあります。
フェズ↔シャウエンは人気の路線で
当日では満席で購入できない可能性が高いとの情報を耳にしたので、
バスチケットは前日のうちに購入済み。
フェズ→シャウエンへの行きのチケット(75DH)は
問題なく購入できたのですが、
帰りのシャウエン→フェズへのチケットは
前日夜の時点で既に満席。
するとオフィスの方が、
"25DH追加でもよければ、シャウエン→フェズへのチケットも手配できるけど"
と、提案してきた。
賄賂的なものを払えということ!?
と、思いきや
シャウエン発のバスはいっぱいだけど、
シャウエンの前に停まるテトゥアン(Tetouan)→フェズ行き用の座席として確保している席が
まだひと席空いており、
テトゥアン→フェズ分の料金を支払えば、その席を利用できるらしい。
迷った末、
帰りはテトゥアン→フェズのチケット(100DH)を購入。
※実際に乗車するのはシャウエン→フェズの区間のみ
尚、この帰りのバスは旧市街のバスターミナルまでは来ず、
新市街のバスターミナル止まりとの事。
ちなみに
チケットを購入時、
隣に居た
同じくチケットを買いに来ていたおじさんから、
"プール付きの別荘をあげるから、嫁に来ないか"と
誘ってもらいました笑。
既に2人の妻のいるおじさんは、
現在3人目の奥さんを募集中とのこと。
不倫でざわつく日本と違い、
一夫多妻制で、4人まで妻を持つことが許されているモロッコの男性。
その為、
女ひとりでモロッコを旅していると
毎日誰かからプロポーズされます 笑。
出発当日の朝も
集合場所はバスのチケットオフィス。
前日のチケット購入時に指定された
AM7:00にオフィスに行き、
(私は特にありませんでしたが)預ける荷物がある場合は、
ここで荷物代(5DH程度)を支払う仕組み。
その後、
該当のバスが到着したら
係りの人が周りに(○○行き~!っと)呼びかけ、バス乗り場まで案内してくれるのを待ちます。
モロッコの国内移動は
この後もCTMのバスを利用したのですが、
スタッフの方々も感じがよく、チケットや荷物の管理もしっかりされていて
どの区間も安心して利用できました。
シャウエン行きのバスの呼び声が掛かるまでの間に、
ターミナル内のお店で朝ごはん。
朝から陽気な店員さんたちから、
チキンやトマトをパンケーキのような生地で包んだものを購入(20DH)。
これを頬張りつつ待っていると、
7:40にシャウエン行きのバスの名が呼ばれた!
待っていたのは、
なかなかキレイなバス。
7:50、バスはフェズを出発!
この時点では
本当に人気の路線!?と思うようなガラガラさでしたが、
10分ほど走った先にある新市街のバスターミナルから
たくさんの人が乗って来て、
満員。
たまたま隣の席が
日本人の方だったので(バスの中に日本人は私たちふたりのみ)、
お喋りしたり、
窓の外の景色を眺めながらのバスの旅。
途中で
カフェもあるガソリンスタンドで休憩を挟み、
丘の上に建つ家々が素敵な
Wazanという街に停車もしつつ、
バスはその後
山道を上り、
ついに
山あいに広がる青い街が見えてきた!
12:30、
シャウエンのバスターミナルに到着。
シャウエンの旧市街まで行くという
タクシーの勧誘も多い中、
それらを断り、
坂を上って
10分程歩いて行くと、
シャウエンの新市街のメイン通りと思われる辺りに辿り着いた。
さっそく目に入って来た
青い街灯や壁画もいい感じ。
そのまま新市街の通りを
賑わいがありそうな方向へと歩いていくと、
色が統一されていると
街はこんなにも幻想的になるんだ。
目に映る鮮やかな青い世界にうっとりしながら、
当てもなくメディナの中をグルグル歩いてく
(単純に、道が複雑すぎて自分がどこを歩いているのかわからないだけ…;)。
旧市街の中には
お土産屋さんや
観光客向けのレストランが集まる広場などもあるものの、
※日本のコインを集めているというレストランのお兄さんに5円玉をプレゼント♪
青い旧市街の中には、
普通の民家や
生活雑貨のお店などが多い。
この幻想的な街が
ここに暮らす人たちにとっては当たり前の日常の景色なんだと思うと、
なんとも不思議な気分。
そんな街の中で
17世紀の釜土を使って焼き上げるパン屋さんでパンを買ったり、
小さな商店のガラスケースの中に入っていた
ビスケットの載ったプリンを買っては、
食べ歩きを楽しみ、
足元にたくさんいる
猫たちの姿に癒され、
いつの間にやらメディナの外へ。
やたらと周りの人たちが写真を撮っていた
青い扉のそばに流れる小さな滝を眺め、
近くに居たジュース屋さんから
その場で搾ってくれるフレッシュなオレンジジュースを購入して一息ついたら、
シャウエンの街並みを見渡すのにぴったりな場所、
Mosquee Jemma Bouzafarへと続く
坂道を上っていく。
サボテンや梅の花が咲き、
ロバやヤギなどの姿も見られる
その道の途中に、
何やら葉っぱを摘んでいた
通りすがりの奥様から
こんな実をいただきました。
"この実は食べれるのよ"とのことで
その場で食べてみましたが、
渋い。。。
食べる目的以外にも、
染物にこの実を使用するらしいです。
そんなこともありつつ、
辿り着いた
Mosquee Jemma Bouzafar。(GPS︰35.165526, -5.255626)
このモスクの建つ場所から見える
山にいだかれた
青く美しいシャウエンの街並みは絶景♪
その景色を引き立てるかのように
ちょうどお祈りの時間らしく
街のあちこちから祈りの声が響き渡る。
周辺の岩山も迫力満点。
しばしこの素敵な空間に浸り、
日帰りでこの街を訪れている私は
そろそろバスターミナルへと戻らなければならない時間。
来た道を戻り、
メディナの中を通り抜け、
夕食の為の買い物の時間帯なのか
たくさんの人たちで溢れかえっている市を通り、
やや道に迷いつつも、
バスターミナルに到着。
18:00過ぎにフェズ行きのバスが発車した頃には
辺りも暗くなりはじめ、
段々と遠ざかっていくシャウエンの街にオレンジ色の灯りが灯りはじめ、
昼間とはまた違った美しい街並に変身。
山あいにある街の為か、
シャウエンの街中に一泊して
のんびり街散策しても良かったかな…
そんな風に思いながらも
フェズからの日帰りでも、
シャウエンの幻想的な青い街の雰囲気は存分に楽しめました。
※帰りのバスはフェズの新市街のターミナルに22:45に到着。
新市街のバスターミナル→宿のある旧市街へはタクシーで30DHでした