広大な土地、
点在する巨大なアート作品、
闊歩する動物たち。
ここ
Gibbs Farmは
ニュージーランドに来てから
いつか訪れてみたかった場所のひとつ。
とはいえ、
行きたい!と思い立って
すぐ行ける場所ではないのが難点。
なぜなら…
・一般開放日はに月に1、2回程度
・入場人数に制限あり(現在公開されている12月までの開放日は全て満員の人気ぶり)。
・入場できるのは10:00〜14:00の4時間限定
・公共交通機関では簡単にはたどり着けない、なかなか辺鄙な場所
というわけで、
今回は自力で行くのは諦めて、
潔く、ツアーを利用して行ってきました。
ツアーならば
既にツアー会社が入場券を確保済み+交通手段の心配も不要。
私が参加したのは、
ツアー当日、
オークランドのシティにある
Metropolice前に集合し(他にもピックアップ場所が複数あり)、
そこへやって来た
ガイドのグレンの運転する車に乗り込み、
オークランドの街を抜け、
ワイナリーや小さな街の現れるウエストオークランドと呼ばれるエリアの羊や馬たちもいる長閑な風景の中を
約一時間かけてGibbs Farmに向けてドライブ。
こうしてついにやって来た
念願のGibbs Farm。
数少ない開放日ということで、
入口には
入場を待つ車の列が出来ていたほど。
ツアー参加者は
私を含め、地元の方やオーストラリアやアイルランドからやって来た方々10人ほどで、
これから3時間半ほどかけて
グレンの解説を聞きながら、
みんなでこの広大な敷地の中を散策します。
歩き始めると、
さっそく
世界で二番目に巨大な鳥と言われる
エミューの群れが私達をお出迎え。
なんでも、
エミューたちは人々のランチを目指してくるとか来ないとか。
アート作品だけでなく、
エミューをはじめとした動物たちにも出会えるここGibbs Farmは、
ビジネスで成功を収めた
Alan Gibbsという大富豪の私有地。
30年に渡りアート作品のコレクターでもあった彼が
1991年にこの広大な土地を購入し、
彼にとっての
アートコレクションの新たな冒険的な試みとして
このような場所を作り始めたそう。
いうならば、
富豪の娯楽の賜物。
"そんな映画の中のようなものが
現実世界にも存在するんだなぁ"と、
空想と現実の混じり合った
不思議な世界に迷い込んだ気分に浸りつつ、
こんなアート作品たちに出会いました。
・Pyramid(Keystone NZ)
コンクリートのブロックでできたピラミッド。
見る角度によって三角に見えたり、四角に見えたりする作品。
・Horizons
36mもの高さのある
まるで巨大な紙のようにも見える一品。
・Dismemberment,site1
一つに繋がった真っ赤な縦と横の2つの楕円形。
まるで地中からの叫びを伝えるラッパのような形の
Gibbs Farmの中でも目をひく作品のひとつ。
・Arches
南半球最大級のハーバー、カイパラハーバーを臨むGibbs Farm。
その海の一部に溶け込んだこれらの古代ローマ風のアーチは
スコットランドの煉瓦を用いて作られたもの。
風や潮の流れなど自然の流れで作品が変化する過程も
アートとしての表現のひとつなのだとか。
・88.5° ARCx8
敷地外からもその姿か見える
巨大な8本の鉄柱。
・A Fold in the Field
約30,000㎡もの巨大な作品。
人工的に作られた波の上に芝生が育ち、その作品の上を羊たちが歩きまわっているとの。
羊たちが草を食べることで、ちょうどよい芝生の長さを保つのに一役かっているそう。
エミューや羊、
シマウマ、キリン、ウォーターバッファロー、山羊、アルパカといった
動物たちの存在もGibbs Farmの見どころのひとつ。
上の動物の写真の中には、
一匹だけ本物ではなく、Jeff Thomsonという方のアート作品がひとつ混じっています(写真内ではちょっとトリッキーな写り方してますが…)。
どの動物が"作品"かわかりますか!?
まさに、
動物とアートの融合。
たくさんの動物たちが居るエリアを過ぎた先にも
まだまだあるアート作品たち。
・Untitled(Red Square/Black Square)
角度によって色も形も全然違く見えてくる、
周りをぐるりと一周せずにはいられない作品。
・
Te Tuhirangi Contour56枚のプレートから成る大きな作品。
カイパラハーバーと反対側(入口の手前側)を歩いた方が
この作品の大きさを体感でにるとのことで、
そちら側を時折
上を眺めて作品の大きさを実感しながら歩いて
散策をスタートした入口まで戻ってきました。
作品や動物たちを見ながら歩いていたら
あっという間に3時間半が経過。
もちろん、
ここで紹介したもの以外にも
まだまだ作品はたくさん!
他の作品もゆっくり見たい気持ちがありつつも
終わりの時間はやって来てしまい、
Gibbs Farmを後に。
Gibbs Farm内をいっぱい歩いてきた疲れを癒やす為にも、
オークランドのシティに戻ってから、
アイスで一休み。
Queen st.沿いにある
POPHUTという
専用の紙皿に載せてくれるので、
バータイプのアイスにありがちな
溶けてアイスが棒から落ちてしまうような事が起きても、
地面に落としてしまう前に受け止められる確率大の安心設計。
マンゴーをはじめとするカラフルなフルーツたちが
ゴロゴロと適度に甘いレモンシャーベットの中にじこめられた
夏にもってこいなアイスでした。
Gibbs Farmは
いろいろと規模が大きく圧倒されてしまう
動物園とも、美術館とも、牧場とも
一言では言い表せない
実に不思議な空間。
なかなか行きにく居場所ではありますが、
訪れてみる価値のある
素敵なところでした。